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ニュージーランド首相辞任でTPP発効が更に困難に

ニュージーランドのキー首相が五日、突如辞意を表明した。環太平洋連携協定(TPP)の推進役だったキー氏の辞任で、
TPP発効が困難な状況は一層、強まりそうだ。キー氏は米国抜きの枠組みにも言及していたが、
今後もニュージーランドがTPPにこだわり続けるかどうかは不透明になっている。
 「最も大きな心残りは、TPPだ」。ニュージーランドのメディアによると、キー氏は五日の辞任発表会見でこう語り、
トランプ次期米大統領の登場でTPPが破綻しそうな現状に悔しさをにじませた。
 ニュージーランドはキー氏の主導でシンガポール、チリ、ブルネイ自由貿易協定(FTA)を二〇〇六年に発効させた。
これに米国などが加わってTPPに発展した経緯があり、交渉では事務局の役割を果たしてきた。
 国内市場が小さく、主要産業である乳製品の輸出拡大が不可欠なため、積極的に交渉を推進。
キー氏は自由貿易にこだわりつつ、節目では譲歩も見せて今年二月、十二カ国の協定署名を実現させた。
 TPP反対を掲げたトランプ氏が米大統領選で当選後の十一月十五日、ニュージーランド議会は
TPP関連法を可決し、署名国で初めて議会承認手続きを終えた。キー氏は、米国が離脱した場合には残る十一カ国でFTAを締結する選択肢があるとも語った。
 しかし、キー氏の辞任により、野党があらためてTPP反対の声を強めるのは必至とみられる。
キー氏の後任はイングリッシュ副首相兼財務相が有力だが、TPPへのこだわりを引き継ぐかどうかは明らかになっていない。 (バンコク大橋洋一郎)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/list/201612/CK2016120602000109.html