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【文学・歴史】紫式部の「裏日記」発見 清少納言への呪詛つづる

千葉電波大学文学部の藤原道通教授は22日、『源氏物語』の作者紫式部によって書かれたとみられる『紫式部裏日記』が
見つかったと発表した。本文の大半を清少納言への苦言と批判が占めており、両者の確執を知るうえで貴重な資料になりそうだ。

紫式部日記』は清少納言を「したり顔で偉そうだ」と厳しく批判した部分が広く知られているが、『裏日記』ではさらに
本文全体の8割強を清少納言への批判に割いているのが大きな特徴。「生霊になって取り殺したい」「牛車に轢かれてしまえばいい」
など読むに堪えない心の闇を優美な筆づかいでつづっている。中宮彰子の出産など『日記』と重なる出来事が多いことから、
両作はほほ同時並行で書かれたとみられる。

 「目を覆いたくなるほどひどい内容だったので、絶対に後代の偽書だと思った」と話す藤原教授が認識を改めたきっかけは
「あいつのいる廊下に糞尿をまき散らしたい」など『源氏』をほうふつとさせる記述が多かった点だ。

 「直接的な罵倒から皮肉、冷笑まで『平安罵倒語辞典』と呼んでいいほどの完成度。紫式部の文才を余すところなく
清少納言批判に費やしたのは、逆に彼女のことが好きだった証ではないか」と推測する。
『裏日記』に関する藤原教授の論文「愛がすべてを支配する~『紫式部裏日記』を読む~」は
専門誌「ディープ・パープル」第81号に掲載される。

 平安文学に詳しい京都大学古典学部の坂本義太夫教授は「非公開だと思い込んで書きなぐった『裏日記』は
その流出に至るまで、今に通じる日本らしさが感じられる。ネット時代に生きるわれわれも学ぶべき点は多い」と話す。

http://kyoko-np.net/2016112301.html