読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

プロレスラーは鍛えた身体で客を熱狂させる勝負を演じるわけだが、政治家は・・・?

[db:tag] 総合

プロレスに学べ=山田孝男

 「野党は田舎のプロレスだ」と萩生田光一官房副長官(53)が言った。
 野党と田舎とプロレスファンが怒り、東京都選出の副長官が陳謝した。この逸話、案外奥が深い。◇

 11月23日、保守系シンクタンク主催のシンポジウムで萩生田が話した後、会場から質問が出た。
 「野党の国会質問がくだらない。議員定数を減らすべきでは?」
 萩生田は定数問題には踏み込まず、野党批判に共鳴してこう言った。
 「強行採決なんてのは世の中にありえない。採決を強行的に邪魔する人たちがいるだけでして」
 拍手。気をよくした萩生田の舌が弾んだ。
 「じゃあ、あの人たちが腹の底から怒っているかといったら、田舎のプロレスといったらプロレスの人に
怒られるが、ロープに投げたら返ってきて空手チョップで1回倒れて……みたいなやりとりの中でやっている。
私は、ある意味、茶番だと思いまして」
 このくだりが新聞に載って話題沸騰した。

 採決が「強行」されたかどうかは、押し切られた側の主観で決まる。
 環太平洋パートナーシップ協定(TPP)の承認案は11月4日、衆院特別委員会で
民進、共産両党欠席のまま可決された。
 じつは、与野党は採決で合意していた。破談の原因は農相にある。「強行採決
佐藤勉さん(衆院議院運営委員長)が決める」「冗談言ったらクビになりかけた」と
公の場で軽口をたたき、メンツを失った野党が硬化した。
 農相の放言にはトランプ流の率直さが含まれているが、それを痛快だと思うか、
醜悪だと見るかは人の価値観による。
 「採決反対」のビラをテレビカメラへ誇示する野党のパフォーマンスにはうんざりするが、
世間は萩生田が期待するほど採決強行に寛容でもない。